ダーティハリー Dirty Harry | |
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監督 | ドン・シーゲル |
脚本 |
ハリー・ジュリアン・フィンク R・M・フィンク ディーン・リーズナー ジョン・ミリアス(クレジットなし) |
製作 | ドン・シーゲル |
製作総指揮 | ロバート・デイリー |
出演者 | クリント・イーストウッド |
音楽 | ラロ・シフリン |
撮影 | ブルース・サーティーズ |
編集 | カール・パインジター |
配給 | ワーナー・ブラザーズ |
公開 |
1971年12月23日 アメリカ合衆国の旗 1972年2月26日[[image:テンプレート:Country flag alias Japan|border|25x20px|テンプレート:Country alias Japanの旗]] |
上映時間 | 102分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
興行収入 | $35,976,000[1] |
次作 | ダーティハリー2 |
allcinema | |
キネマ旬報 | |
AllRovi | |
IMDb | |
『ダーティハリー』(原題 Dirty Harry)は、1971年製作のアメリカ映画。ワーナー・ブラザーズ提供。
概要[]
サンフランシスコを舞台に、職務遂行のためには暴力的な手段も辞さないアイルランド系のキャラハン刑事が、偏執狂的連続殺人犯との攻防を繰り広げるアクション映画。70年代のハリウッド・アクション映画を代表する作品の一つであり、その後撮影されたアクション映画にも影響を及ぼした。ダーティー・ヒーローものの典型とも見られている。いくつもの続編が製作された。
組織と規律から逸脱していくアウトロー的、かつ直情径行で信念を貫徹する性格の主人公をクリント・イーストウッドが好演した。また愉快犯的無差別殺人や、電話で警察やマスコミを翻弄する劇場型犯罪、ミランダ警告が無かったためにデュー・プロセス・オブ・ローに反するとして凶悪犯が放免される等、当時のアメリカ社会の世相を反映させている。だが、イーストウッド本人は「私もシーゲルも特に世相を意識したというわけではなく、ただ面白い映画を作ろうと思っただけだった」とDVD収録の特典映像で語っている。
それまでB級映画監督とされてきたドン・シーゲルと、TV西部劇(『ローハイド』)やイタリアの低予算マカロニ・ウェスタンの役者程度にしか認識されていなかったクリント・イーストウッドが組んで放ったヒット作であり、この作品でドン・シーゲルは70年代のハリウッド・アクション映画を牽引する存在となった。また、イーストウッドもこの作品でスターの地位を確立、自身の最大の当たり役となった。
元来は狩猟用である大型拳銃をカーチェイスシーンなどで自在に振り回すキャラハン刑事の姿は、マンガ・アニメでも度々引用されるくらいに有名である。その後のアクション映画でも、同様の大型拳銃を持った警察官が度々描かれることになった。また、キャラハン刑事のスラングがかかったいくつかの決め台詞も有名である。
.44マグナム[]
主人公ハリー・キャラハン刑事の使用している銃は S&W M29という、本来は狩猟用に開発された物である。装填される弾丸は.44マグナム弾(直径11.2mm)。プロデューサーが撮影用に調達しようとしたが、当時としては特殊な銃であったため、撮影スタジオのあるロサンゼルス周辺では入手できなかった。そこでメーカーのS&W社に直接依頼すると、S&W社は映画用として特別に組み立て、元警察官であり射撃競技選手であったA.ドゥビィアをテクニカルアドバイザーとして派遣した。
この弾薬の威力は、誇張して表現されていることが多い。映画の冒頭、ハリーに向かって突進する強盗の車に対して発砲し横転させるというシーンから、「.44マグナムは車のエンジンを破壊できる」などと言われている。実際にはハリーはボンネット部分ではなく運転手を狙って発砲しており、これは勘違いした人々による流布かと思われるが、本作以降のゲームや映画には「拳銃にマグナム弾を装填・発砲し、車の動きを止めたり爆発を起こさせる」というシーンが多く見られる。
名台詞[]
実際にはシリーズ続編で使われた言葉だが、「Go ahead. Make my day.(やれよ。楽しませてくれ)」は『ダーティ・ハリー』を表す表現として多用されている。また、1作目の本作品中で銀行強盗犯との銃撃戦後、犯人に向かって銃を突きつけたまま、その弾倉中に射殺する為のもう一発の弾丸が残っているかを、あてさせるシーンと台詞「you've got to ask one question:"Do I feel lucky?" Well do ya, punk!(賭けてみるか、“今日はツイてるか?”どうなんだクソ野郎!)」も有名である。
スコルピオ役・アンディ・ロビンソン[]
この映画で犯人のスコルピオを演じたアンディ・ロビンソンは、迫真の演技で見事に狂気に満ちた犯人役を演じ切った。ただ、この映画での犯人役のイメージがあまりに強烈であったため、この映画出演以後、他の仕事でも似た様なタイプの役ばかり依頼されるようになってしまった。そんなイメージから脱却するため、別の役柄のオーディションを受けに行ったものの、この犯人役のイメージが映画関係者にとても強く印象に残るものであったため、門前払いされる事もあったようである(後に『コブラ』では、シルベスター・スタローン演じるコブレッティと対立する嫌味なモンテ警部補を演じて成功している)。
その他[]
主人公のハリー・キャラハン役は、当初フランク・シナトラのために用意され、シナトラが辞退したあとも、ジョン・ウェイン、スティーブ・マックイーン、ポール・ニューマンなどへオファーされたと言われている。 また、ドン・シーゲル監督は、シリーズ化を予定していなかったため、第一作で、市長や警察組織に嫌気がさしたハリーがバッヂを沼に投げてしまうシーンで終わらせたと言われている。
出演[]
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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ハリー・キャラハン刑事 | クリント・イーストウッド | 山田康雄 |
アル・ブレスラー警部補 | ハリー・ガルディノ | 田口計 |
スコルピオ(サソリ) | アンディ・ロビンソン | 堀勝之祐 |
チコ・ゴンザレス刑事 | レニ・サントーニ | 仲村秀生 |
フランク・ディジョルジョ刑事 | ジョン・ミッチャム | 勝田久 |
マッケイ本部長 | ジョン・ラーチ | 島宇志夫 |
市長 | ジョン・ヴァーノン | 家弓家正 |
- 日本語吹替:初回放送1978年4月23日テレビ朝日『日曜洋画劇場』
- 翻訳:進藤光太、演出:春日正伸、調整:山田太平、製作:日米通信社
続編[]
関連項目[]
- ハリー・キャラハン (架空の人物)
- ダーティハリー症候群
- ゾディアック事件 - スコルピオのモデル
注釈[]
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